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2023.12.25

すばる会計所属税理士の特別コラム ー「認定賞与㊦」ー

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★認定賞与㊦ 私的流用ではなく事業上必要な接待交際費に充てられた場合★

 代表者が会社の売上を帳簿に記載せず、
Ⓐ【取引先社長との懇親会費用、接待ゴルフの費用に充てた。】または
Ⓑ【取引先の社長へ取引のお礼として現金を渡した。】

このケースだと、代表者(法人)としては「業務に必要な経費(※3)とし使用した。」と主張することが想定されます。

Ⓐのケースだと、『誰と・いつ・どこへ』を領収書、請求書等を基に証明し、会社の経費(※3)として認めてもらう必要があります。

Ⓑのケースはかなり厄介な事になりますが、
 まず、一般的には領収書はもらわないので、口頭にはなりますが、支払先の『住所・氏名・支払日時・支払場所』等を明らかにすることが条件になります。調査官は、支払先へ反面調査を行い、事実確認を行い、事実であった場合は経費(※3)として認めてくれますが、支払先の確定申告に収入として反映されていなかった場合は、(※4)支払先が、修正申告等を求められることになります。

※3 この内容での経費は交際費となり、中小法人等(資本金1億円以下、大法人の完全支配関係にない等)であれば、事業年度内交際費総額800万円以下に限り経費となるが、それを超える金額は経費となっても損金不算入の規定により実質的に経費とはならない。

※4 領収書発行の必要が無い収入であるため、一般的には申告に反映させてないと考えられる。
 反面調査ということになれば、当然相手先には迷惑をかけることになるだけでなく、自社の信用問題にも係わってきます。それらのことも考慮した上での対応が必要となってくるのではないでしょうか。

 また、「経費であるが支払先は言えない」「支払先は言うが、反面調査はやめてもらいたい」等の主張に対しては、「使途秘匿金」ということになり、源泉所得税の納付は必要ないですが、前述の法人税の修正申告に係る納税額に、売上除外金額の40%を加算して納税することになります。
 売上除外に限らず、架空経費の計上などによる簿外資金の捻出行為は、重加算税、延滞税など本来必要のない税金を多額に納付することになります。また、加算税、延滞税については、これも損金不算入の規定により実質経費にはなりません。

違法行為はどのようなことであっても、結果として会社にとって間違いなく損失となりますので、このようなことにならないように、コンプライアンスに則った適正な処理を心掛けたいものです。


最後までご覧いただきありがとうございました。